2023 Advent Calendar 2023

妻が朝早く「大変だ大変だ」と言いながら寝室にやってきた。

なんでも僕の歳は「八方塞がりの厄年」になるらしく

「だからこんな1年だったんだねー」

と納得しながら

「八方除けいった方がいいかもね」

と言いながら去っていった。

僕はそんなに信心深い方ではなく、神様がいるとしても、何かをしないと災いがあるみたいな感じなのはちょっとやだなーと思っているのだけど、確かに今年は怪我が多い年だったなと思う。

この記事は2023アドベントカレンダー2023の17日目です。

せっかく1年を振り返る機会をもらったので、写真を眺めながら振り返ろうと思う。

元旦は家族で大文字山に登った。1年の始まりという感じがしてよかったので2024年もまたやりたい。

去年から自転車に乗るようになって体力がついたので、昔の自分では考えられないくらい活動的になった。

今年の初めはめちゃくちゃに雪が降った。公共交通機関が麻痺して大変な思いをした方もあったようだけど、個人的にはその時の非日常感が印象に残っている。

残雪がある中を自転車を担いで山に登ったりもした。はぐれると命に関わるので、とにかくついていくのに必死だった。

まだ田舎にいた10代の頃は雪が降ればソリを担いで山野に入って遊び回っていたので、似たような遊びが京都でもできるというのが懐かしく嬉しかった。

とにかく屋外でお湯を沸かすのが楽しくて、お湯を沸かしていた。活動している動物がほとんどいないところで火を使って暖かい飲み物を味わうと、ヒトとしての優越感を味わうことができる。

インプロビゼーションのワークショップにも参加した。コミュニケーションって様々な選択肢の中からどういった反応を選択していくかなんだろうと思うのだけど、その「様々な選択肢」がいかに制限されたものかというのが体感できた。あと単純に今年一番笑ったと思う。緊張と緩和そして驚き。

3月にはYAPC::Kyotoがあった。デザインまわりと当日の運用スタッフをお手伝いした。

ちょっとした同窓会という感じもあり、新しい人との出会いもあり、コロナ禍以前のカンファレンスを思い出した。この時期から徐々に対面で人に会うことが増えてきた。

子どもの春休みに合わせて帰省。数年ぶりの帰省だった。両親になかなか孫の顔を見せられないという後ろめたさがあったので、思う存分遊べてよかった。

4月。岡山出張。岡山は気になるスポットがたくさんあるし、楽しい知り合いも多いので、ぜひまた行きたいと思いつつ機会に恵まれていない。来年こそは。

自転車にはずっと乗っていて、今年は111回乗ったらしい。下にあるように7月以降は乗っていないので、雨が降らなない日には乗っていたという感じか。

この頃は山で何度も出会う人と親交を深めて色々と勉強させてもらった。こういった山遊びはあれこれゴニョゴニョした理由があり、共犯という感覚があるためか、オープンな態度でいると割とすぐ仲良くなれる雰囲気がある。

そういえば自転車でウィリー(正確にはマニュアル)の練習してたら後ろにひっくり返って背中と腰を強打してゴールデンウィークを潰してしまったんだっけ。

そもそもMTBなんていう、もともと頭のネジが数本無い人がやるようなことをはじめてしまったので、怪我は避けられないのは承知だったし、まあまあコケては色々なところを怪我してきたんだけど、今年は派手にやらかして鎖骨を骨折して手術するという大ごとになってしまった。

無事に骨はくっついたのだけど、まだ周辺の筋肉が固まっていて今でもリハビリを続けている。なんとなくこのリハビリが続くまでは自転車には乗らない自粛期間なのだという雰囲気でいる。

7月。初めて全身麻酔を経験した。あまり経験したくないことだけど、経験してよかったのは、以前から興味があった「死」について、割と近い体験ができたこと。

麻酔医に「眠くなりますよー」と言われて意識を失う寸前までをよく覚えているんだけど、仮にあのまま戻ってこないことが「死」なのであれば貴重な体験だった。

なんの心構えもないまま何も抵抗ができずにただ導かれるだけ。

あれ? って思う間もなく死ぬ。

今この意識があるうちに、やるべきことはやり、伝えるべきことは伝えておこうと思える。

手術後の生活は大変不便だったけど、自業自得なため意地で乗り越えた。とはいえ家族に多大なる迷惑がかかったことは間違いないので、深く感謝をしつつ今後は派手にコケないように気をつけていきたい。

体力の低下を避けたかったのと好奇心で、近くにオープンしたChocoZAPに通った。フィットネスバイクは振動がない割に結構な負荷を心肺にかけられるのでいいんだけど、壁を見ながらペダルを踏みつづけるのが精神的につらかった。

これが刑罰だとしたらかなりの犯罪抑止力になると思う。

あと、うちの近くのChocoZAPはフィットネスバイクのメンテナンスが行き届いておらず、3台中2台は常時故障していたのもつらかった。

8月になったらランニングの許可が出たので、ChocoZAPを飛び出して走り回っていた。自分の足で走るのが少しずつ面白くなってきた。

写真は家族で琵琶湖畔のホテルに行った時に、ホテルの周りをぐるぐる走っていた時のもの。子どもとプールで遊べるくらいには回復していた。

ポッドキャストのイベントに参加するために久しぶりに上京した。ここでも懐かしい人達に会えたり新しい出会いがあった。

会場がある歌舞伎町に行ったら、過去の自分を見ているかのような光景に出会えたので記念に写真を撮った。

9月、骨も良くなってきて、ランニングの習慣もついてきた頃、横断歩道を渡ろうと歩いていたら何もないところで転倒した。

手術した鎖骨を守ろうとしたのか、手をつくのがうまくいかなくて割とひどい転び方になってしまった。

痛いし、リハビリの進捗も悪くなるし、無能感がすごくてこの時期はとても落ち込んでた。

肩の痛みとメンタルの落ちこみで睡眠障害が出たりしたのもこの辺りから。

今は底を打って回復してきているけど、割と小さなきっかけで落ち込む人間なんだってことは覚えておきたい。

それでもめげずに走り続けて、9月の目標だった月間100km走行を達成した。走れる人からしたら大したことないけど、まあご覧の通り色々あったので嬉しかった。

この頃は走ることが習慣化されていて、走れないと気持ち悪い感じになってきた。

ランニングに関する本も十数冊読んでいて、それぞれに短い感想を書いた記事が下書きのままになっている。

たくさんの本を読んでわかったのは、今の自分がタイムを良くしたいのであれば、とにかく怪我しないようにたくさん走ること。あともっと体重を落とすこと。

結局山を走ってるし、ご飯もお菓子も美味しいので、タイムをよくするのがいかに大変なことかが良くわかる。

10月は野良着メーカーのSAGYOの店舗作りや、見本市への出展などがあった。普段はECでの販売がメインのメーカーなので、実態が伴う活動があると高揚する。

ここでもたくさん人にあった。仕事であっちこっちに行くと、昔高城剛が「フットワークとネットワークは比例する」って言ってたのを思い出す。意味はよくわからない。

SAGYOは海外への展開もあったりとか来年もいろいろありそう。僕は伝票を生成したりとかデータを整形したりとかしながら見守っているという感じだけど。

11月、数年ぶりにライブに行った。大きな音で音楽を聴くのは体にいいので、今後も行きたい。

最近はFreak Slugをよく聴いていて、来月ライブがあるんだけど、ロンドン遠すぎる。大阪でも遠いってのに。

12月になって、サンダルだと寒すぎるのでシューズを買った。文明がやってきたなという感じがするけど、高いし蒸れるし重いしでまだあんまり良さがわかっていない。

ただ、くだりでスピードが出せるようになった。このまま調子に乗るとまた骨を折るので気をつけたい。

日々漫然と過ごしているという気がしていたけど、こうやって振り返ってみると色々あったんだな。

怪我のリスクが高い趣味にどっぷりはまってしまったので大きな怪我をしてしまったけど、たくさんの人に会えたし、色々なチャレンジもあった。八方塞がりっていう割にはひどい年でもなかった。

また明日も走りに行きます。

この記事は 2023アドベントカレンダー2023 の17日目でした。16日目は shikakun さん、18日目は hysysk さんです。